杉並病裁判に不当判決

杉並区政レポート89号杉並病被害者の女性が都に1億円の賠償を求めた裁判の判決が9月12日に出ました。判決は賠償請求を一部認めましたが、原告が主張していた「健康不調は杉並中継所から大気中に排出された化学物質」という主張は退け、東京都の「当初排水中に硫化水素が出ていたが改善された」という主張を全面的に支持したものです。

2002年に国の「公害等調整委員会」は健康不調の被害の原因を「杉並中継所の操業に伴って出された化学物質による」と認定しましたが、今回の判決はこの裁判を無視したもので、不当判決と言わざるを得ません。

現在、全国各地でプラスチックごみの再資源化のための圧縮施設が建設されています。都内でも、町田市、多摩市などで「杉並のようなことを繰り返してはならない」と市民運動が行われています。にもかかわらず、肝心の地元杉並の行政が杉並病に対し真摯に向き合うのではなく「終わったこと」のような対応をしています。市民団体の調査では、現在も被害者が増え続けていることが示されています。全国に波及しようとしている化学物質公害の原点である杉並病を解明し、被害者の救済を行うことは、杉並区に課せられた責任です。