「減税」の実態は「税金の積立」です

杉並区の「減税自治体構想」に反対します

杉並「積立」構想2月4日放送された「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京・夜11時~)に出演しました。「減税自治体構想に反対しておられるので意見をききたい」という取材でした。

オンエアされた番組を見ると、私の場面は一瞬で、番組を見た知人からは「反対しているのかどうか、よくわからなかった」と言われてしまいました。

というわけで、インタビューを独自に再現します。


▼反対する理由は?
松尾:本来、地方自治体のあり方として、今住んでいる人が払った税金を今住んでいる人に還元するのが筋。それを積み立てて70年後とか100年後に無税にするというのは筋違い。

▼お金をどうつかうべきか?
松尾:(この部分だけがオンエアされました)これまで行革優先で人員削減や教育、福祉予算などの削減、区民サービスの低下がすすんできた。借金の返済にめどがついた、というなら、区民負担を軽減し、サービスをもう一度向上するため、削減した人員をもう一度ふやす、予算をふやすなどに使うべき。

▼構想を知らない人が多いようだが?
松尾:区議会では賛成する声はない。「将来の減税というなら、いますぐ減税すべき」という意見が多い。区民にはあまり知られていない。区長が会合などで「減税しますよ」というと「それはいい」と思う人がいるようだが、長期の積立ということを知ると「それなら、今減税を」となる。

▼実現性について?
松尾:金利の変動、物価の変動など諸要因がある。2%で100年運用するというが、運用先なども未定であり、100年後の無税化など全くなんの保障もない。区長はあと3年でやめるといっているので、あとは知らん顔だろう。

▼構想研究会について?
松尾:10年後に10%減税という試算が出されたが、そもそも行政サービスを10%削減して積立にあてるわけで、最初から負担を10%削減できてあたりまえ。意味のない構想だということを露呈したようなもの。


減税自体体構想もう一度いいますが、私たち区民の払った税金のうちから、なんと150億円もの巨額を使わずに積立に回すなどということは背信行為です。「減税」と言われると、つい「いいこと」と思ってしまうのですが、この構想は「減税自治体構想」じゃなく「積立自治体構想」です。

この巨費を誰に運用させるのでしょう。運用の手数料だけでもかなりのものになるのではないでしょうか? 山田区長はこれまで「官から民へ」の手法で、行政サービスを民間の営利に投げ出してきました。和田中の夜間塾などもその一例です。この構想では、いよいよ財源というパイそのものを切り分けていこうと言っているように思えてなりません。

「だいたい、こんな荒唐無稽な話を、マスコミがまともにとりあげるからいけないんですよ」と取材に来た人にも言ったんですけどね。山田区長は実現の可能性などどうでもいいのであって、マスコミを騒がせればそれで満足なのだから・・・。

【関連】「減税自治体構想」は2007年6月の杉並区議会で討論しています。