杉並わくわく会議・松尾ゆりは6月17日、杉並区議会で一般質問に立ちました。議会での質問を紹介します。これは草稿で実際の発言とは一部異なる部分がありますのでご了承下さい。
はじめに
杉並わくわく会議・松尾ゆりです。今回の一般質問では、高齢者福祉について、まちづくりについて、教育行政について質問します。
後期高齢者医療保険制度のスタートにより、多くの高齢者の皆さんが、のしかかる負担にあえいでいます。思い起こせばちょうど2年まえ、当時小泉内閣の改革政治が進められるなか、自民党・公明党の与党が強行採決でこの制度を導入したことを忘れるわけにはいきません。この制度の撤廃のためには、国民が声を上げ、政治を転換することが必要であることをまず区民の皆さんに訴えたいと思います。
1.介護保険について
さて、医療制度改革と同じくらい、高齢者を苦しめている介護保険制度について、まず質問をしたいと思います。
今年は介護保険制度の3年に一度の見直しの年にあたり、関係部局ではすでに検討を進めておられることと思います。この介護保険見直しにあたって、私は、なによりも、現実に介護保険を利用しておられる区民の要望に、まず虚心に耳を傾けることが肝要と考え、杉並区の行った「高齢者実態調査」「介護保険に関する調査」を拝見しました。
私のみるところ、これらの調査での区民の声には大きく3つの特徴があります。
第1点は、介護保険への満足度が急激に下がっていることです。前回2004年の調査では「満足」「まあ満足」をあわせて42%の人が満足だったのに対し「不満」「少し不満」をあわせた「不満」の人は15%と3分の1程度でした。ところが、今回は満足が30%、「不満」は25%と、ぐっと接近しました。
第2に、保険料が高い、負担が大きいという声が多いということです。2つの調査の自由記載欄では、それぞれ139人、59人が「保険料について」記載しています。「80歳になったら払わなくていいようにしてほしい」「保険料が高くて生活が苦しい」など、多くの声が寄せられています。
第3に、サービスが足りない、使えないという声です。
特に訪問介護について「制度が変わってから利用制限が厳しくなった」「家族がいるので使えないと言われた」「要支援だからいっしょに作業をしろといわれても、ムリ」という声が多く、こうした内容は、日頃地域できく皆さんの声とも一致しています。
●制度の抜本的見直しを求める
これらの意見を拝見しておりまして、介護保険制度そのものが、破綻に瀕していると痛感しました。
サービスをぎりぎりまで絞って、保険料を上げるところまで上げて、なおかつ現場では低賃金、重労働、事業者もつぎつぎに事業をやめざるをえない状況。結局のところ、そもそも政府の責任で措置として行われていた高齢者福祉を、保険制度に転換し、保険料だけは徴収するがサービスの提供は民間まかせというかたちに変えてしまったところに問題の根源があります。
杉並区は、区民を代表して、厚労省に対し、介護保険制度の抜本的見直しを訴えるべきではないかと考えますがいかがでしょうか。
●福祉を削ってきた杉並区
こうした欠陥制度のもとで、区民が苦しんでいることの、根本的な理由は国の制度にあるとしても、区の責任がないというわけではありません。
第1に杉並区は、介護保険料が他区と比べ高水準であり、他方、介護保険のサービス提供においては、いわゆる「適正化」を他区よりも厳しく行っていることで知られています。
第2に、杉並区は、2000年の介護保険制度スタート以来、介護保険外の区の独自施策を削りに削って、もはやあとかたもないというほど減らしてしまいました。
とりわけ2006年度の見直し以降、家事・つきそいサービス(現在の生活支援サービス)、また、いきいきデイサービス、配食サービスなどの、区民の生活の支えとなっていたサービスが、いまや、ほんのわずかしか利用されていないという実態があります。
たとえば、介護保険発足時に、要介護認定非該当の人のために用意されたヘルプサービスである旧「家事・つきそいサービス」は2006年には「介護保険との整合性」という口実で、介護保険同様、資格要件が厳しくされ、利用時間数が前年の14490.5時間から567時間へと激減し、なんとたったの4%になってしまいました。
配食サービスに関しても、国の制度でデイサービスの食費が値上げされたと同時に配食の値段も値上げされました。このことによって、多くの利用者が利用を控えています。理解できないのは、介護保険の改悪にそろえて、同じように制度を変えてしまったことです。
これまで何度も紹介していますように、渋谷区などでは、介護保険の要件があてはまらない人に、上乗せ・横出しサービスを行っています。介護保険ではカバーできないことをやるからこそ、区独自のサービスの意味があるはずです。ところが、杉並区のやったことはその逆です。
●「平等はまちがい」??
なぜ区は、国に追随してサービスを抑制し、さらにせっかくの区の独自サービスまで削って、区民を苦しめているのか。私はこの点、大変疑問に思っていましたところ、3月の予算委員会で、区長の発言をきき、その理由がわかりました。
区長は予算委員会の答弁でこう言っています。議事録の一部を読みます。
「自由と平等は相反する価値です。平等、つまり最後の結果の平等を求めれば求めるほど、人の自由は小さくなるんです。つまり、だれかがそれを平等にしようと規制をかけますから。ですから、そういった意味で、平等というのは自由を侵さない範囲で平等というのが正しいというふうに私は思っています。」
「人間を無理やり、不平等に生まれてきているものを平等にしようなんていうことをやれば、間違いが起きます。」
ここでは、人間は不平等であたりまえ、平等を求めるのは間違い、と言っておられるように聞こえます。
そこで区長にあらためて、考えをお聞きします。杉並区において福祉サービスは最低限、つまり生活保護だけはやるが、あとは必要ないと考えておられるのでしょうか。また、先に述べた杉並区独自の福祉サービスについて、今後充実の方向に転換するおつもりはないのか、あるのか。以上お答えいただきたいと思います。
●介護保険料引き下げを要望する
次に、介護保険の見直しに当たって、区民の声を十分に反映した制度になるよう、いくつか要望をしたいと思います。
第1に、介護保険料の引き上げを行わないこと。また、特に低所得者に対する負担軽減のため、第1、第2、第3段階の保険料の引き下げを要望します。
第2に、サービスの支給については、昨年12月20日の厚労省通達もふまえ、行きすぎた「適正化」を改め、柔軟な対応を行うよう、重ねて要望します。
第3に、介護保険の上乗せ・横出し事業を行うことを求めます。生活支援サービスなど、すでに行っている区独自の一般施策の充実と、利用者の掘り起こしも急務です。
なお、2006年の制度見直しにおいて、前年12月の介護保険運営協議会で介護保険料値上げの案が示されたものの、「まだ確定ではないから」と十分な討議がされず、ところが、次の協議会のときには、すでに決定済み事項となっていたということがありました。委員からは8段階にしてほしいとか、第1段階の負担を軽くしてほしいなどの意見が出ましたが、きまったことなのでと、受け付けられませんでした。
一番大事な保険料についてさえ、委員の意見を形式的に聞き置くだけでは、運協の意味がありません。前回の反省をふまえ、今回の見直しにあたっては、運営協議会の意見をよく聞き、尊重するように求めます。
前回のように、決まってから協議会に通告するようなやりかたは、協議会を形骸化するものであり、住民自治の否定と考えます。見解を求めます。
2.まちづくりについて
次にまちづくりについてうかがいます。
区は現在まちづくり条例の見直しを行っています。浜田山三井グラウンド開発の問題にみられるように、まちづくりにおいて区の対応がひとつ間違えれば、大きな紛争に繋がり、地域に禍根を残すことはいうまでもありません。
また、一方、JR阿佐ヶ谷駅南口の銀行跡地のマンション問題にみられるように、商店街振興やまちづくりを無視した形で開発が行われるという問題もあります。
これらを見るとき、まちづくりについて、区当局と区民、事業者が情報を共有し、緊密に意見を交わしていくことはきわめて大切なことです。
●まちづくり条例の見直し
しかるに、今回の見直しにあたって、まちづくり条例に関する懇談会への住民参画の点で首をかしげたくなることがあります。
条例見直しについて、区議会都市環境委員会と都市計画審議会において、それぞれ、委員から、懇談会に公募委員を入れて見直しをするようにという要望がありました。杉並区は、何人か公募委員を入れるという方向の答弁をしています。
ところが、公募が行われることはありませんでした。住民参画の方法を検討するせっかくの懇談会に、なぜ、委員の公募を行わなかったのでしょうか。理由をお聞きしたいと思います。
都市環境委員会、都計審に対しても、これは不誠実な態度ではないでしょうか。また、3月の懇談会では公開ヒアリングが開催されていますが、ここでは区民の方から、「まちづくり条例懇談会の設置要綱はあるのかと聞いたところ、本当はあったのに、ないという虚偽の回答が返ってきた。また第1回懇談会の開催について、数日前にたずねたのに教えてもらえず、知らない間に開かれていた」ということが指摘されています。第1回懇談会は区のホームページにも告知がなく、実は私も知らなくて、いつのまにか開かれていたと聞きびっくりしました。もちろん傍聴者はゼロです。
この区民の方は「まちづくり条例3条に違反しているのではないか」とも批判されています。ちなみに第3条2項には「区、区民及び事業者はまちづくりに関する必要な情報を共有し、対話を進め、区民の意思が尊重されるまちづくりに取り組むものとする」と、実に大切なことが規定をされています。
条例違反かどうかは置くとしても、なぜこのように、区民を閉め出すようにして懇談会が行われたのか。
三井グラウンド、あるいは、阿佐谷住宅、宮前2丁目の道路問題など、区の一方的な開発計画に対して疑問をなげかける区民を、まちづくり条例みなおしの議論からとおざけておきたいという意図があるとしか思えません。
●「成田地域まちづくり協議会」の認定棄却
次に、この条例の中でも、住民参加の根幹をなす、まちづくり協議会の認定について、阿佐谷住宅建て替え問題を例にとって少し考えてみたいと思います。
阿佐谷住宅の居住者および周辺の住民の方々による「成田地域まちづくり協議会」が2006年と2007年の2度にわたり、協議会としての認定を「まちづくり専門部会」に求めましたが、これは2回とも却下されました。
これに対し、都計審では、ある委員から異議がさしはさまれ、差し戻し再審査を行うべきであるとの動議が出されました。しかし、差し戻しは制度上不可能であるとして否決されました。
都計審の下に位置するまちづくり専門部会の決定に対して、都計審の本会が疑義をさしはさむことができないのもおかしな話です。
地元の方々が、まちの将来像を自ら考えようというこの協議会は、その後も活動を継続し、地元にゆかりのある著名な建築家などの方の講演会や阿佐谷住宅について考えるワークショップを継続しておられます。
この協議会の活動によって、阿佐谷住宅内外の住民どうしが、話し合い、最善の策を求めていく機運が、たかまりつつあります。行政ができなかった、住民どうしの対話のテーブルをつくるという大きな仕事をやろうとしているこの協議会がなぜ、まちづくり協議会として認定されないのか、誠にフシギでなりません。
同時に条例の規定自体に欠陥というか不備があることも否めません。まちづくり専門委員の中からも、まちづくり協議会の認定基準が非常にあいまいであり、きちんと規定してほしいという要望が出されています。
まちづくり協議会の認定要件を客観的に定めること。あわせて、認定を行うまちづくり専門部会の役割をもっと現場に即したものにすること。具体的には、現地調査や住民との意見交換などを行うように改善していただきたいと思いますが、お考えを伺います。
●阿佐谷住宅について
まちづくりの項目の最後に阿佐谷住宅についておたずねします。2月に阿佐谷住宅建て替え組合から区に対して地区計画の企画提案書が提出されました。しかし、この地区計画の運用基準では、提案書提出の前に、周辺住民との「おおむねの合意」が必要とされます。先日の都計審では「おおむねの合意」はまだ成立していないと区側もおっしゃっていましたが、あらためて、阿佐谷住宅の企画提案書をいったんさしもどし、再検討を求めること、また、提案書は「おおむねの合意」が得られるまで東京都に提出しないよう求めます。
3.教育行政について
次に教育行政についてうかがいます。
●和田中夜間塾に住民監査請求
1点目に和田中夜間塾問題についてうかがいます。
先般、区民から、この夜間塾についての監査請求が出されました。区民の財産である公立学校の利用を許可したこと、また、その利用料が免除になっていることは不当であるとの訴えです。監査の報告書を拝見しましたが、請求人が「営利活動である」と訴えていることについて、監査結果は、私塾の活動は「営利事業として行われていると見ることが妥当」と認めています。
これは、これまでの教育委員会の見解、たとえば、予算委員会での「営利性はあるが、薄いので営利ではありません」という言い逃れに等しい答弁にくらべれば、全く筋のとおった判断といえます。
一方、請求人が「営利活動だから、公共施設を使うのは不当」と主張していることについて、監査結果では、私塾の活動は営利であるが、今回の夜間塾は地域本部という非営利の団体の主催になる公共的な活動だから、使用を許可したことは正当な行為と認定しています。
それではその主体たる地域本部には「公共的な」事業を担う「団体」たる適格性が果たしてあるのかという請求人の疑問には、残念ながら監査委員は答えていません。そこでこの点について考えてみます。
●和田中地域本部の規約
和田中地域本部は、2003年藤原前校長が着任後に設立された組織です。その規約について調べてみますと、設立以来4年以上もの間、規約が無かったらしく、今年1月8日付で規約がつくられています。
通常の団体であれば、決定機関としての総会、執行機関としての役員会があります。任意団体であるPTA、町会などであっても、そのように運営されています。が、規約によれば、地域本部にはかろうじて役員・役員会というものが存在していますが、会員はおらず、もちろん会員による総会もありません。また、役員会は決定権を付与されていません。規約によれば、事務局長が、予算、活動計画を決定し、活動報告、決算を行うとなっており、すべては事務局長ひとりの権限と責任になっています。
そもそも杉並区の学校支援本部というのは、学校が依頼した仕事を、求めに応じてボランティアで行う、つまりは「学校のお手伝い」を期待されている組織ですので、公金以外の多額の金が入ることは想定されておらず、普通ならこの程度のユルい規約で十分と考えられたのでしょう。
●年間2000万円が出入り
ところが、和田中地域本部は事情が違います。
まず、公費として、学校支援本部の予算、学校サポーター、土曜学校などが、2006年度決算で四百数十万円あります。
どれだけのお金が入っているのか、我々には推測するしかないのですが、たとえば「ドテラ」年間5000円、英検コース月6000円の参加費と伝えられますので、これだけで年間600~700万円が参加費として入っていると思われます。さらにここに夜間塾が加わりますと、おそらく、参加した子どもの家庭が払うお金だけでも年間1500万円以上になると推測されます。
そのほか、和田中の「ドテラジュニア」は文科省の研究事業委託を受けており、2年間で約800万円の委託料を受けとっています。
さらに、和田中地域本部には各方面からの寄付が贈られているとのことであり、これらがどこからいくらきたのかは、我々には知る由もありません。
要するに年間合計2000万円とも3000万円とも考えられる多額のお金が、出入りしているわけです。
そこで、私は教育委員会に、地域本部の決算というのはあるんですかとききましたが、そういうものはないそうです。
つまり、公費の1つ1つの費目、学校支援本部の50万円とか、土曜学校のなにがしとかについては、それぞれ年度末に決算報告がなされ、区の決算で発表される。しかし、公費の入っていないドテラなどの独自の事業に関しては、私費、つまり生徒の参加費で運営されているので、区としては決算報告を求めることはないとのことです。すなわち、ノーチェックということです。
しかし、学校の求めに応じて行われているこれだけの金額の事業を、学校も教育委員会も、放っておくのは無責任ではありませんか。
●決算報告が出ていない
実は最近、和田中の保護者のなかから「英検コース」に払ったお金の領収証が出ていないという声を聞きました。また、決算報告も出されておらず会計が不明朗だということです。
英検コースには70数名が参加しており、月々6000円を払っているということで、月額40万円以上、年間500万円にのぼる会計になっているはずですが、この会計が不明朗であるというのは、ちょっと、いや、かなりまずいのではないでしょうか。
ドテラ、夜スペ、英検コースなど、お金を集めて行っている事業に関しては、少なくともお金を払った生徒と保護者に対して、最低限、年度末、期末には決算報告と、残金があれば返金が行われてしかるべきだと思いますが、これらについて行われているかどうか、教育委員会ははあくしておられますか。
また、1つの団体として運営されている以上は、公費も私費も含め、当然にも1つの会計に最終的には統合されているはずですので、しかも、これだけの金額になっているのですから、教育委員会は、地域本部全体の会計報告を求めるのが当然と考えますが、いかがでしょうか。
●収益は出ているのか
さらに、ドテラ、英検コースなどの既存事業について、収益が出ているのかどうか、区はご存じでしょうか。
和田中地域本部は、法人ではありませんので、事業を行う場合、当然ながら、個人事業ということになります。事業の責任者は地域本部の事務局長です。もしも収益が出ていれば、形式上、この方の個人事業としての税の申告が必要と思われます。
集めたお金は、団体名義の口座がつくれないので、おそらく個人名義の口座で管理されていると思われます。ところが他方、地域本部の規約には「監査」という役職がありません。個人名義で管理されているのに、監査がいないという状態で、いったい誰がお金の動きをチェックするのでしょうか。
こう見てきますと、夜間塾、英検コースのような金額の大きい事業を、組織の体をなしていない地域本部が担うのは、いかにも荷が重いのではないでしょうか。
教育委員会の考える学校支援本部の事業として適切でないと考えますがいかがでしょうか。
監査結果の中でも「今後事業が継続する中で…必要な経費が今よりも高くなることもありうる。…どの程度の費用までなら、学校長が承認したり、教育委員会が審査で適当と認めることができるか」と疑問を投げかけ「事業の公共性・公益性を含めて、今少し慎重な検討が必要と思われる」と要望されていることを指摘しておきます。
地域本部に、このまま夜間塾を続けさせるのではなく、いったん中止すべきです。そうでなければ、金銭をめぐるトラブルが出てこないとも限りません。中止した上で、はたして本当に、杉並区の学力向上は、現在の教員の方々だけでは力不足で、塾の手を借りなければいけないような状態なのか、どうなのかということを、教育委員会と区民とで、まず、きちんと議論してみるべきではありませんか。
今回の夜間塾のように、だまし討ち的に実施するのではなく、少なくとも、こういった手順を踏むことが、納税者である区民に対する義務であると考えます。
ずるずるとなしくずしに、杉並の学校で塾が営業活動を行っているという既成事実だけが作られてしまうことは避けなくてはなりません。
●教科書採択制度について
教育についての2点目として、教科書採択についてうかがいます。
今年は来年、再来年度に使用される小学校の教科書採択が行われます。この採択手続きを巡って要望を申し上げます。
杉並区は、2005年の教科書採択の際に、教科書選定審議会を調査委員会に変更、事実上の格下げを行いました。
この変更により、以前にもまして、採択には学校現場の声が反映しにくくなり、結果として、授業で使いにくいといわれる教科書が選ばれる例も出てきています。
これは別に中学校の「つくる会」教科書のことだけでなく、小学校でも中学校でも、様々な教科で問題が出てきているとのことです。
そこで、要望ですが、専門的な立場から教科書についての実質的な検討と協議を行う公開の教科書選定協議会の設置をしていただきたいと思いますが、お考えはいかがでしょうか。
●教育ビジョン推進計画の意見募集
最後に教育ビジョン推進計画の意見募集について伺います。
今回の改定にあたり、区は区民意見募集を行いました。意見は全部で46件154項目。意見の内容をみますと、学校支援本部について17件、特別支援教育について14件、師範館について10件、指導教授制について7件、副校長2人制、民間人校長についてそれぞれ6件などの意見が目立ちます。しかし、それに対し区民意見による修正は3カ所のみとなっており、特別支援学級について全く言及していなかったため、抗議の意見を受けて修正した以外は、これらの意見は計画の修正にはいたっていません。
また、「広報すぎなみ」に発表された、この意見募集の結果報告があります。ここには3つの意見が「代表的な意見」としてのせられています。中の1つは特別支援学級についてのものですが、あと2つは、必ずしも多くの意見を代表しているとはいえず、 むしろ、意見が集中した学校支援本部や師範館などについては全く掲載されていません。意見募集の結果を発表にあたり意図的に歪曲したと言われても仕方ありません。
このように、せっかく意見募集をしてその結果は十分には活かされなかったように思いますが、教育委員会はどのようにお考えでしょうか。
●真の住民自治とは
現在、杉並区は自治基本条例の見直しを行っていますが、住民自治を考えるにあたり、もっとも重要なのは、区政の方針決定への区民参画です。
先に述べた、介護保険も、まちづくりも、ともすると区民の意見を無視して方針決定がなされています。区民意見をないがしろにせず、杉並に真の住民自治が実現するよう、杉並区の努力を求めて質問をおわります。
