(1)図書館の民営化
民営化問題のおかげで、この半年、図書館に通いつめ、図書館のことをずっと考えていました(こんなことは人生初めてのことです)。図書館の職員さんたちや利用者の皆さんと知り合って、図書館に対する認識が一変しました。
「図書館は暇つぶしの小説を借りるだけの場所ではなかった!」のです。
図書館は情報拠点といわれます。目の前にある図書館はほんの入口に過ぎず、世界中の図書館との連携で果てしなくどこまでもつながります。近所の図書館で相談するだけで、あらゆる本やデータベースに手が届く、それが図書館のあるべき姿であり、これからの厳しい時代、私たちの死活に関わる不可欠な社会的インフラとなるものです。
私は議会でも、また地域でも、民間委託に反対して活動してきましたが、今回6館の「指定管理」(民間企業への丸投げ委託)が可決されてしまったことはとても残念です。
しかし杉並の図書館の発展を願う人々は民営化に納得していません。職員組合も「全館の指定管理制度」には反対です。図書館をめぐる議論の本番はこれからです。
(2)区の仕事で賃金未払い!
「セシオン杉並」の受付業務などを区から委託されていた企業が職員約30人に対し賃金2か月分の未払いを起こした挙げ句、倒産しました。企業の経営状態を見抜けず、安いからと契約して職員に損害を与えた区の責任は重大です。
公的な仕事が次々に民間委託される中で低賃金や劣悪な労働条件が放置されています。
9月に全国で初めて「公契約条例」(行政が民間に仕事を発注する際の賃金水準などを定めた条例)を制定した野田市の市長はインタビューに答えて「官製ワーキングプアを行政がつくりだすことは、好ましいことではないし、まわりまわって住民サービスの劣化にもつながる」と語っています。杉並区でも民間委託のあり方を根本的に見直すべきです。
職員の皆さんは他区の仲間と労働組合をつくり賃金を取り戻そうと頑張っています。私も組合を支援する立場から今年も協力していきます。
(3)どうなる保育園!?
保育園が足りない!保育園に入れない!という悲鳴が今年いっそう大きくなっています。杉並区などの自治体や国が認可保育園をきちんと整備してこなかったことの結果がこの通りです。
そんな中、厚労省は保育園の最低基準を緩和すると発表しました。「最低基準」とは、子ども一人あたりの部屋の面積、園庭の面積、職員の配置などの「最低の」基準を定めたもの。
実はすでに2001年、保育園の定員や保育士の資格要件が緩和され、それを境に、保育園での死亡事故が激増しました(2000年までの40年間で15件しかなかったものが2001~08年の8年間だけで22件)。
「そうでなくても最低基準は戦後の焼け跡時代につくった貧困なもの。いま保育園はお昼寝の布団すら敷けないほど混み合っており、さらに詰め込みなどとんでもない! 逆に最低基準の引き上げこそ必要」というのが保育園現場の悲痛な声です。
今回厚労省は保育室などの面積を東京など都市部に限って一時的に自治体判断とすることを認める方針です。もし本当に最低基準が緩和されるならば、東京の保育園児の生命に直結する深刻な問題になります。
山田区長は最低基準を繰り返し批判していますが、子どもを守るために作られた基準を地方主権をタテに批判するのはお門違いというものです。
