松尾ゆり

わくわくレポート 174号 2015年12月

あんさんぶる荻窪の財産交換はなぜもったいないか

(11月20日区議会本会議の一般質問から)

 荻窪の町では、あんさんぶる荻窪の財産交換による児童館の廃止に懸念の声がますます高まっています。荻窪南口駅前の2つの商店街に「子どもの居場所を守れ」という横断幕がかかげられ、保護者などによる署名活動が行われています。4510筆の署名が区長あてに提出されました。

<財産交換には100億円かかる>

 杉並区が計画している「あんさんぶる荻窪」と「荻窪税務署等用地」の財産交換には、約100億円の区民負担が必要です(図参照)。しかし、特養を建てるのに必要な約4000平方メートルを国から購入すれば約20億円。賃貸でも50年定期借地で同額程度です。どちらがお得かは明白です。

財産交換のカラクリ

<特養建設に国有地を格安で>

 しかも、いま、政府は「一億総活躍」政策で、特養を建てる場合には国有地を半額で貸し出すという計画を発表しました。また、東京都の補助金も土地代が半額程度になるものがあります。

<なぜわざわざ余分な建物を?>

 上記のような制度を利用して特養を建てることもできるのに、区はなぜ国と交渉しないのでしょうか。余計な建物を建てることそのものが目的なのではないかと勘ぐられても仕方がありません。

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科学館廃止を可決(文教委員会)

 11月30日の文教委員会では科学館の廃止が審議されました。松尾ゆりは反対の立場で意見を述べましたが賛成多数で廃止が可決されました。1969年に科学教育センターとしてつくられ、全国の専門家、学校関係者から高く評価されてきた科学館であるにもかかわらず、その廃止を区民にろくに知らせず、いつ終わったのかもあいまいな、屈辱的な形で幕を引かれることになりました。

けやきプールがなくなる!?

 杉一小の建て替えのため、けやき公園を閉鎖して仮設校舎を建てる。また、けやきプールは解体されることが杉一小建て替え懇談会で区側から表明されました。学校の完成後もプールは再建しない意向です。「けやきプールは夏しか使わないからムダ」「かわりに小学校のプール開放を利用すればよい」というのが区の説明です。けやき公園自体も再開されるかは未定です。

ゆり発 辺野古新基地反対

 沖縄の辺野古新基地の工事に国は強引に着手し、ゲート前の座り込みが毎朝暴力的に排除されています。警視庁の機動隊も派遣されているのです。
 国が沖縄県に「埋め立て承認取り消しの撤回」を求めた訴訟が始まりました。翁長知事は裁判について「安全保障の名前で、私たちを切り捨てようとするのは本当の意味での日本国の民主主義の在り方ではない」と語っています。
 杉並区議会には、辺野古の基地問題に関して「地方自治の尊重を」と求める陳情が出されましたが、委員会では反対多数で不採択とされています。

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