「保育の継続は権利」民営化に違法判決
横浜地裁は横浜市の性急すぎる保育園民営化を違法と指摘、慰謝料として計280万円の支払いを命じました。
「多様なサービス提供」と「人件費の削減」を理由に進められた民営化ですが、決定からわずか3カ月で民営化しなければならないほどの必要はなく、市の裁量権の乱用であると判決はのべています。
原告の求めた民営化の取り消しこそ認められませんでしたが、保護者の「継続して同じ保育所で保育を受ける利益」を初めて認めたことは画期的といえるでしょう。
保育園の民営化は全国的に広がっており、お隣の練馬区でも民営化された保育園で、短期間のうちに職員が退職したり、園長が交代するなど、混乱を招いています。
杉並区でも、現在3園が民営化され、今後10年間に10園まで増やしていくそうですが、運営主体が民間にかわることで、保育士も総入れ替えとなることの弊害は免れません。また民営化の大きな理由といわれる「経費削減」効果も、長期的に見た場合に、必ず効果があるとは言い切れません。
保育園は子どもを荷物のように一時預かりするところではなく、子どもたちにとって第二の家庭とも言える場です。杉並区がこの判決を受けて民営化を再考するよう望みます。
「共謀罪」、教育基本法、国民投票法
戦後日本社会の柱であった、戦争放棄、基本的人権、国民主権という誰でも知っている「憲法の3大原則」がいま大きく揺らいでいます。今、国会で議論されているのは、
共謀罪=「話し合うことが罪になる」法律。実行しなくても犯罪計画と理解されるような内容を2人以上で話し合っただけで、犯罪として逮捕されてしまいます(政府はテロ組織や暴力団だけが対象と説明していますが、法案では明確に規定していません)。衆議院で審議が行われていますが、来週にも可決される可能性があります。
教育基本法改正案=自民党・公明党が合意して「国を愛する」を明記する改正を提案し、審議入りしました。かつて「愛国心」は軍国主義につながるからと反対していた「平和の党」公明党はどこへいったのでしょうか。野党・民主党も「日本を愛する」という案を提出しており、五十歩百歩。小泉首相は今国会成立に意欲、と伝えられます。
国民投票法案=憲法改正の手続きである国民投票を行うための法律。自民・公明の与党は、野党が反対しても提出することを決めたということです。
どれ1つとっても国の根幹を揺るがす、大変な法案なのに、テレビ・新聞などのマスコミではあまり報じられることがないのはどういうわけでしょうか。しっかり注目していくと同時に、様々な形で声を上げ続けていきたいと思います。
医療制度改革を強行採決。医療・福祉はどこへ
医療制度改革法案は17日衆議院委員会で強行採決され、18日本会議で可決されました。この法案の内容は
@70歳以上の人の自己負担を、現行の1割から2割へ(夫婦で年収約520万円以上の人は2割から3割へ)引き上げる。
A現在38万床ある療養病床を15万床に減らす。
B70歳以上の入院時の食費などが全額自己負担に
など主に高齢者の負担を増やすものです。
さらに、追い打ちをかけるように、介護保険の自己負担も2割に、という声が与党内から上がってきています。
4月からの介護保険制度改正と利用規制により、すでに、
・自己負担が増えたのでデイサービスの回数を減らした。
・レンタルの車いす、ベッドが借りられなくなった。
・日中は家族がいないのに、ヘルパーさんを頼めなくなった。
・ケアマネジャーがみつからず介護保険が利用できない。
などの声が出ています。
また、障害者自立支援法も4月から施行。
・24時間介助が必要なのに、1割の自己負担を払わなくてはならない。
・福祉作業所では、働くのに逆に利用料を払うことに。
・精神科の医療費自己負担が増額に。
など、同じく、利用は難しく、負担は増額となりました。
医療も福祉もお金がなければ受けられない状態になっていくとするならば、生命に関わる事態にもなりかねませんが、国はどのように責任をとるのでしょうか。
元気がわく町 希望がわく政治
杉並わくわく会議 代表 松尾 ゆり tel 5930-3181
杉並わくわく会議 区政レポートNo.69
2006.5.26発行