わくわくレポート158号 2013年12月
特定秘密保護法成立に抗議する
特定秘密保護法案は12月6日夜、参議院で可決され成立しました。私も採決の瞬間、国会正門前にいました。世論調査でも反対が多数を占め、連日国会に多くの人々がつめかけて反対の意思を表明する中、多数をたのんだ暴挙です。
国民主権、基本的人権、平和主義という憲法の大原則すべてに反する法律であり、以下のような多くの深刻な問題点があります。
- 防衛、安全保障だけでなく、外交、治安の分野も対象とされ、はば広く(原発関連の情報も、TPP交渉の内容も?)守られるべき秘密に指定できる。
- 秘密の指定は国民には知らされない(かりに逮捕されても何の容疑であるかも秘密?)。担当大臣などが恣意的にきめることができる。しかもそのことが、長期間(60年!)公表されない。
- 秘密を知る立場にある公務員など(関係する仕事をしている民間人も含む)の「適性評価」を行う。本人の経歴や思想のほかに家族や交友関係まで。
- 職務的な立場以外(たとえば取材)で秘密を知った人について、その入手方法によっては処罰される、などです。
民主主義を根底から崩すこの法律を成立させた自民党・公明党と安倍政権に強く抗議するものです。
児童館「廃止」の「文字」は消えたが
あまりにも抗議が殺到したために、杉並区は「施設再編整備計画(素案)」を書き直して再度発表しました。区内4カ所で説明会が予定されています。児童館でも3カ所で説明会が行われました。
書き直された素案には多くの変更点がありますが、注目の児童館については、「施設にとらわれることなく」「児童館を再編」というまわりくどい表現に変わり、段階的に進める計画が少し具体的になっただけで、最終的に全館廃止の方針に変更はありません。
<児童館利用者の声>(児童館説明会にて)
- 毎日、子どもと児童館を利用している。他県から来たので、児童館の職員さんたちを本当に頼りにしている。私のような利用者の声を取り入れてほしい。
- 学校内に乳幼児の居場所事業を移すというが心配が多い。児童館は、用がなくても気軽に行けているのに、学校はセキュリティが厳しく気軽に行けない。学校は行事も多いなど、乳幼児母子には行きづらい。
- 今回の素案には学童の先生たちも驚いているくらいで、現場の意見が反映されていないのでは。また、学校の中に学童を移すと、その学校以外、特に私立や特別支援学校の子どもは困る。
- 他区にみられるように、学童と学童以外の子の放課後事業が一緒になってしまい、学童保育の機能がなくなるのではないか。
<児童館の再編とは>
- 学童クラブ→学校に移転
- ゆうキッズ(乳幼児グループ)→学校または子どもセンター(仮称)に移転
*子どもセンターは保健所内(5カ所)+4カ所新設(児童館の廃止→転用)されるもの。 - ・子どもの遊び場→学校の放課後子ども教室
- ・児童館施設→転用(保育園、集会施設などに)
税務署と「あんさんぶる荻窪」を「とりかえっこ」!?
施設再編計画の渦中に、突然発表されたのが、荻窪税務署と「あんさんぶる荻窪」の交換。税務署の跡地には特養を建設するとのことです。区民には晴天の霹靂。「あんさんぶる」は、福祉事務所はじめ多くの区民が相談や会合で利用する施設です。何の相談もなしに、いきなり「廃止」はひどすぎます。
環境団体、消費者団体をはじめ、区内の市民グループの活動拠点であり、また、談話コーナーは高校生が試験勉強するなど、地域の人々が気軽に立ち寄る場でもあります。
「役所は区民が集まることを嫌っているのでは」という人もいます。そう言われても仕方のない、今回の発表です。「施設再編計画」もこの「交換」も、区民財産を私物のように「土地転がし」(建物転がし)する田中区政は、区民不在の「箱物行政」です。
えっ!児童館がなくなるの!?
2013年9月に杉並区が発表した「施設再編整備計画(素案)」では、児童館事業の全面廃止が打ち出され、区民に衝撃が走りました。
杉並区には41の児童館があります。各小学校区にほぼ1館あり、これほど児童館の充実した自治体はありません。小学生が歩いて遊びにいける。約束してなくても友達と遊べる。ベビーカーの赤ちゃんを連れたママも気軽にいけて、ママ友ができる。そんな児童館がなくなる?? そして学童クラブ。全部学校内に移すといいますが、子どものアンケートでは「学童は学校外に」です。区のやり方は荒っぽすぎ!!
【児童館だけじゃない。区の施設も政策も、根本から変わる!】
「施設再編整備」なんて無味乾燥なタイトルなので見過ごしてしまいますが、大変な内容です。杉並区HPをぜひご一読ください。
以下「素案」からピックアップ
- ゆうゆう館→保育園へ転用や、集会施設に転用
- 産業商工会館、杉並会館、阿佐ヶ谷地域区民センター→杉一小改築にあわせ合築に。
(実質的には廃止?) - あんさんぶる荻窪→4F環境館は移転、3F談話コーナーは廃止
(就労支援センターに転用) - 図書館→中央図書館は改修にあわせて縮小。蔵書を削減。
- 区民事務所→阿佐谷、宮前、桜上水北、高円寺駅前は廃止。
- 高齢者住宅「みどりの里」→「民間事業者と協力、住まいを確保」
(みどりの里は廃止へ?) - 施設使用料→学校施設(体育館やプール等)開放を有料化
- 集会施設登録団体の半額割引を廃止
(現在の2倍になる) - 駐輪場利用料値上げ、撤去自転車の手数料は5000円に
(もう誰もとりに行かない?)