松尾ゆり

わくわくレポート 168号 荻窪編(2) 2015年3月

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年間72,000人もの子どもたちが利用!
荻窪北児童館がなくなる!?

 荻窪北児童館は、「あんさんぶる荻窪」が建設されるとき、地元の方々が子どもたちのためにと心をくだき、大きな遊戯室や防音の音楽室、図書室など区内で最も設備の整った児童館としてつくられました。特に、公園の少ない荻窪南口の子どもたちにとって、200平方メートルの広々とした遊戯室はなくてはならないものです。私は荻窪北児童館の廃止に反対し、存続を強く求めます。

「あんさんぶる」交換で児童館が廃止に?

 「あんさんぶる荻窪」が廃止されると、福祉事務所などは、現在の税務署・公務員住宅の場所に建てられる新庁舎に移転する計画です。ところが、荻窪北児童館だけは廃止されてしまうのです。他方、区内の児童館を全て廃止する計画があります。荻窪北児童館はその第1号になり、廃止されれば他館への影響も甚大です。

桃二小への「丸ごと移転は不可能」

 区は町会の一部の方などに「児童館は桃二小敷地内へ移転するのでご安心を」と説明していました。しかし、桃二小は敷地が狭く、「本当に児童館を移転することができるの?」という心配の声に対して、教育委員会は「あの児童館を丸々移転するのは物理的に不可能」と認めています(桃二小改築検討懇談会での発言)。移転はあくまでも「学童クラブ」「放課後居場所」の「一部機能のみ」です。

 「ゆうキッズ」(乳幼児親子居場所事業)は保健所に移転する計画ですが、感染症の危険性やスペースがないことから難航。また、中高生の利用できる場所もなくなります。

 「あんさんぶる」と荻窪北児童館は 2018年春には廃止される計画ですが、桃二小校舎の完成は早くても 2019年春です(左下表参照)。行き場のなくなった学童クラブは仕方なく工事中の桃二の仮設校舎に移転。特に夏休みは、朝から夕方まで工事が行われる中で、学童の子どもたちは仮設校舎で生活することに…。そんな事態を避けるためにも荻窪北児童館・学童クラブの存続は不可欠です。

おおぜいの保育園児が〝公園難民〟に

荻窪南口には近年、多くの保育施設が誕生していますが、問題はどの園にも園庭がないことです。荻窪北児童館と「あんさんぶる」の屋上庭園は貴重な遊び場なのです。廃止されれば、保育園の子どもたちは「公園難民」になりかねません。

 荻窪北児童館は年間57,675人、荻窪北学童クラブは年間14,585人が利用しており、区内の児童館の中でも、ずばぬけて利用者が多い児童館です。立地も便利で施設も充実しています。その児童館を税務署に変えてしまうのは、区民にとって大きな損失です。区は廃止計画を撤回すべきです。

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