松尾ゆり
わくわくの日々

桃二小建て替えについて(文教委員会質疑から)

●2016-05-04

 4月25日区議会文教委員会で、杉一小、桃二小の建て替えなどについて報告がありました。いつもに増してちぐはぐな答弁の続出で、問題がいっこうに解明されない。まずは桃二についての要約です。(以下、松尾の質問と答弁の要旨 ※は松尾の注)

【プールは新築12年。新しい施設を全面建て替えはムダ】

 (松尾)桃二小の建て替えに関して、桃二小のプールは平成16年に新築されていま12年目ということだが、前回の委員会で誤った答弁があった。その点確認する。あわせて、地域からはトイレが改修したばかりで、そうした新しい施設を全面的に建て替えることについて疑問の声があることを前回も指摘した。

【総費用45億円は、通常の2倍。なぜ高い?】

 (松尾)そこで質問だが、今回の建て替えの総費用が45億円と見積もられている。最近の他校の事例と比べてどうなのか。かなり高いように思うがどうしてこのような見積もりになったか。

 (和久井学校整備課長)耐震改修などしているのになぜということだが(※いいえ、耐震とは言ってません)、建物の耐久性、財政負担の平準化を考慮したもの。45億円については、他校と比べ少し割高な金額になっているが、学童クラブや開放会議室があるため増額となった。

 (松尾)面積ではどのくらい増えているのか。教育委員会のホームページ (※「杉並区立小中学校老朽改築計画」p11近年の改築校の経費)では、高いと言われている天沼小学校も33億円ぐらい。通常、それ以前だと20~25億円が普通だった。資材の高騰などはあると思うが、それにしても20億円と比べると倍になっているが、どういう変化があったか。

 (大竹学校整備担当部長)学童クラブの分など面積が大きくなった。敷地の変形もある。平米単価が、職人の不足、資材高騰で、かなり値段が上がっている。営繕課と相談して、東京都の単価、国の単価など参考にしているが、残念ながらこのくらいかかる。

 (松尾)資材高騰が大きいと理解してよいか。(※後述の上保委員の質疑に一部答えが↓)
 珍しい三角形の校舎なので、工法の点、特殊な部材など積み上げるとこうなるのだろうか。

【「あさにわ」はどこで? 東門はなくすの?】

  次に、(1)「あさにわ」はどこで実施すると考えているのか。ボランティアには打診があったように聞くが。(2)懇談会では、東門を使わないと東側から来る子どもはぐるっと1周回るようになってしまうが東門からも登校させたほうがいいのではないかという意見があった。東門の扱いはどうなるのか。門は閉めておいて非常時に開けるのか、それとも全く閉鎖するのか。

 (和久井学校整備課長)「あさにわ」についてはカリキュラムなどについて担当と調整をはかる。まだ確定しない。門について、門扉の開閉については学校側の考えもあろうかと思う。検討させていただくことで考えている。学校の要望として子どもを1カ所で見守りたいということ。委員のおっしゃるような指摘もあるので学校側と協議していきたい。

 (松尾)ちょっとよくわからないが、「あさにわ」について荻窪高校の一部を使う交渉をしているというようなことはあるのか。東門については、開放するかしないかは学校の判断もあると思うが、門は設置するのか。

 (大竹学校整備担当部長)東門は通常、登校には使わず閉じておく。門はつくって、緊急時、災害時に利用する。

【児童館機能の移転。図工室、音楽室使えるのか?】

 (松尾)児童館機能について。説明の中で、図工室、音楽室への動線の説明があったが、実際に放課後居場所の活動の中で、こうした諸室がどの程度使えるのか。モデル事業でやっているところは月1回のペース。実際特別教室を使ったケースがあるのかわからない。
 児童館の図工室、音楽室はいつでも使える。しかし、学校の特別教室は学校教室が当然優先であり、利用は自由ではなく制限される。学校の特別教室が放課後等居場所事業でどの程度使えるのか。実際の実績を見ていると難しい感じがするが。

 (大竹学校整備担当部長)今回の計画の中での考え方は、学童クラブ、放課後居場所等事業については音楽室等を使えるように設計を進めていくという理念。どこまで開放するかというのは、これから児童の担当や現場の先生方と打ち合わせしていく。ハード的には子どもたちが使いやすい動線、近場に寄せる、安全性が保てるという設計を進めていく。

 (松尾)設計上はわかるが、実際にどの程度使えるかが大事なので、児童館の代替という形を求めるのであればかなり難しいように、いまの説明の範囲では受け取る。学童クラブの部屋、居場所事業のための多目的室もかなりのスペースが確保されているが、児童館の機能といったときには不十分だということを指摘する。

【桃二小建て替えめぐり地域に異論。訴訟も】

  この項の最後に、桃二小の建て替えに関しては、あんさんぶるの交換とも関連して地域にいろいろな意見がある。当初7町会から桃二小の早期建て替えに関する要望があったが、その件についてもいろいろごたごたがあって、町会長が区長を相手取って訴訟を起こしたという局面になっている。桃二小に関しては、地域の意見を聞き、地域の皆さんと話し合って慎重に進めてほしい。もう少し時間をかけて、どういう設計がよいのかについても、よく話し合ってほしいと希望する。

 

【続いて、午後2巡目の質疑】

 (松尾)さっきはっきりわからなかったが「あさにわ」は荻高と交渉中ということでいいのか。
 東門については、私の考えでは、いま500人~今後600人にもなるだろう桃二小の登校時、正門1カ所、昇降口1つで、果たして、子どもたちをさばききれるのか。昇降口もだが、門も東門からの登校を考えていったほうがいいと思う。私の地元の小学校も3カ所くらいから登校するようになっており、そういう学校が多いと思う。1カ所にしなくてはならないという学校の考え、果たしてそれが本当にいいのか。

 (和久井学校整備課長)「あさにわ」は時間が早いということで、荻窪高校と調整をはかっている。体育の先生、担当の方とこまかい打ち合わせについては今後調整していく。カギの問題など課題もあるのでクリアできるように調整をはかりたい。

【桃二小に関連して、共産党・上保委員の質疑も紹介します】

※松尾の責任で要約しました。

 (上保委員)校舎のつくりについて。体育館の上にプールがある。体育館は真ん中に柱がないので、プールを支えきれるのか。

 (和久井学校整備課長)桃二小に関してはプール、体育館という形で重層になっている。基礎の部分では、支持層というしっかりした地盤まで、10m前後まで地盤調査で固い層があることがわかっている。そこまで杭をうつので、当然、さきほど45億という話もあったが、そういう工程の中で工事費がその分増えるという状況もある。杭をしっかり打つので、建物をしっかり支える工法になっているので、川沿いの地盤であっても、安定したプール、校舎を建設できると考える。(※ええと?上保さんの質問は体育館の構造についてだと思うんですが。それはともかく、川に寄せて建てるために工費が上昇したことがわかりました)

 (上保委員)音楽室や図工室などは、開放するのか。

 (塩畑子どもの居場所づくり担当副参事)毎回毎回、図工室、音楽室を使うということではなく、学校と調整する。

 (上保委員)毎回毎回は使えない、気軽には使えないということですね。(※児童館なら毎日自由に使えるのに。教育委員会はいつも「学校という広~い居フィールどを活用して」と説明しますが、画に描いた餅ということです)

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