松尾ゆり
わくわくの日々

天沼小学校の図書館が心配です

●2016-07-11

 杉並区では子どもの人口が増え、教室が足りない小学校が続出しています。そのうちの1つ、天沼小学校で、学校図書館がなくなった、との話を聞き、視察させていただきました。

 杉並区では子どもの人口が増え、教室が足りない小学校が続出しています。そのうちの1つ、天沼小学校で、学校図書館がなくなった、との話を聞き、視察させていただきました。
 もともと15教室で設計されていた学校でしたが今や19学級。図書室、PC室、算数少人数教室を普通教室に転換、さらにこの夏休みに1教室を増やす工事が入るそうです。校舎はおしゃれなデザインで、オープン型の教室。教室前のオープンスペースや地下の「センターコート」というオープンスペースがあり、2階外の「風のテラス」にはカフェのようなテーブルと椅子がありました。教室が足りない、ということを除けばゆったりと設計されている校舎です。しかし、オープン型の設計だけに教室に転換することが難しいようです。
 さて、図書室は基本的に2階と3階の2つに分けられています。

天沼小図書館

天沼小図書館

天沼小図書館

天沼小図書館

 司書室は、旧図書室の隣にありました。倉庫の奥にある小さなスペースですが、元々は図書館とつながっていました。でも、今は隣が普通教室になっています。
 本の貸し出しは司書さんが行っているとのことでしたが、図書コーナーでできるのか。司書室まで持って行くのか。3つのコーナーに分かれ、各学級の学級文庫もあり、司書さんが蔵書を把握されることすら困難な様子でした。

 学校図書館は法で設置が義務づけられています。図書館が解体された状態を一日も早く解消してほしいものです。気がかりなのは、教育委員会にあまり危機感が感じられないこと。「子どもが減ったらまた図書館に戻せる」というような認識なのか。それでは、今在籍している子どもたちの不利益を解決できません。
 また、この校舎を拝見して、一見おしゃれな校舎だけれども、いざ部屋の用途を変えようとすると非常に不自由だということもわかりました。杉並区では設計上大丈夫なの?と思われる校舎がこれからも計画されています。天沼小学校のご苦労からよく学んで後悔のない校舎づくりも考えてほしいものです。

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