松尾ゆり
わくわくの日々

公園の閉鎖にむだな人件費/区民施設値上げと利用率

●2016-10-05

(2016年10月4日杉並区議会決算特別委員会2ブロックの質疑)

 2ブロックでは、(1)真夜中に公園の閉鎖を行った無駄な人件費について。(2)区民施設の利用料値上げで利用率が下がっていること。(3)清沓中通会議室の存続について。を質問しました。
 住民が反対しているのに無理やり公園を保育園に転用、住民に何をされると思ったのか、夜中にこそこそと立ち入り禁止のテープを張り巡らせ、大勢の職員を動員して無駄な出費を行った杉並区。区民に対する態度がなぜここまで敵対的なのか。(2)では、昨年からの3回にわたる値上げで区民センターの利用率が如実に下がっているもようを指摘しました。最後、時間がなくなったのですが、プレミアム商品券事業の実施を要望しました。
(以下質疑要旨)

★ 公園の閉鎖に伴う無駄な人件費

(松尾)8月1日、保育園に転用された公園等が閉鎖された。その日の未明、職員さんたちが動員されている。人員配置の状況等説明を。

(土肥野みどり公園課長)北公園緑地事務所、南公園緑地事務所から人数は14名。南公園については久我山東原、高井戸みどり、北公園については向井公園、善福寺だいかんやまの閉鎖業務を行った。

(松尾)何時から何時まで行ったか。また、超過勤務時間と超過勤務手当はいくらか。

(土肥野みどり公園課長)おおむね夜11時半から朝2時、また帰れない職員もいるので8時半まで。超勤手当ては総額にして25万5000円。

(松尾)真夜中に公園の閉鎖をわざわざ職員さんを動員して、超勤手当も払ってやっているが、勤務時間内ではいけなかったのか。

(土肥野みどり公園課長)翌日、事業者による公園閉鎖業務を行うことで、事前に、地元の混乱を避けるために対応した。

(松尾)そのために25万円余の余分な人件費をかけている。まったく税金の無駄。また、工事の開始時、これは時間外ではないが、事業者の方と伴って職員が配置されている。この配置状況は。

(土肥野みどり公園課長)南公園管轄の久我山東原、高井戸みどりについては職員体制が6名。北公園の管轄の向井公園、善福寺だいかんやまについては職員が6名。事業者とともに対応した。

(松尾)この職員さんたちの仕事は何だったのか。

(土肥野みどり公園課長)混乱なく円滑に公園の撤去工事にとりかかるための仮囲い設置のための地元の住民対応を含めた業務。

(松尾)私もたまたま行っていたが、何もしていない。うろうろしていただけ。この人たちは必要だったのか。

(土肥野みどり公園課長)円滑にバリケードとかを設置するためには必要だったと私は感じている。

(松尾)資料には「安全確保」と書かれているが、これは何を何から守ると考えたのか。

(土肥野みどり公園課長)安全確保というところでは、地域の混乱というところも含めて。

(松尾)実際に混乱したような事実があったか。

(土肥野みどり公園課長)取材も来ていた。地域の方からの問い合わせの言葉もいただいている。そういう意味では必要な人員体制だったと思っている。

(松尾)住民は区の行政と対話で解決していきたいと願っていた。しかし、区側は過剰に住民を敵視していたような姿勢だったと思う。そのことによっていっそう不信感が増しているということを考えていただきたい。午前中も、「緊急時だからトップダウンだった」とか「時間がなくて説明できなかった」とか、そういう発言があったが、それじゃだめだと思う。住民との合意形成につとめて、しっかりやっていただきたい。

(土肥野みどり公園課長)今回は緊急対策ということで、このような対応をしているが、公園の閉鎖にあたった職員も区民との対話に心がけて対応したと感じている。

(松尾)みどり公園課の職員さんはよくやってくださったと思うが、しかしこの日は、みどり公園課だけでなく他の部署からも動員されている。わざわざその体制をとる必要があったのか。この人たちは本来通常業務をやっているべき人たちだった。この点でも人件費の無駄。

★ 区民センターの値上げで利用率が低下

(松尾)地域区民センターの集会室や和室の利用率について比較をお願いする。

(堀川地域課長)井草地域区民センターの午前54.7%、夜間31.7%、西荻地域区民センター、午前59.1%、夜間45.4%、これが25年度。次に28年度、井草地域区民センターの午前40.3%、夜間19.5%、西荻地域区民センターは午前50.2%、夜間30.2%。

(松尾)いま、2つのセンターだけ読み上げていただいたが、7つのセンターすべて、25年の時点からだんだんに下がってきて、現在に至ると10%以上の低下となっている(※下記に詳細を記載しています)。この原因はどういうことか。

(堀川地域課長)午後の区分をふたつに分けたところについては、どうしても分母が増えたので、全体の平均が10%程度下がっているという事実がある。夜間については、たまたま井草は下がっているが、下がっていない地域もある。分析は難しいところもある。

(松尾)みんな下がってますよ。なんだったら全部読んでもらっていいが、全部下がっている。しかも10%以上下がっている。これは、私は、利用料が上がったということが非常に大きな影響を来していると感じている。私自身も部屋を借りるときに高くなったと思うし、地域の方々からもかなり苦情、なんでこんなに高くなったのかということもいただいている。区民活動がそのために制約されたり不活発になっている。利用回数が減っているところも見ると、不活発になる要因になっているのではないか。

(堀川地域課長)値上げの影響について、私も完全に分析しきれていない。現場の意見としては、いままで平均70%程度集会室の利用率があった。それが今平均するとだいたい60%程度になっている現状。低くなっているのは、工芸室、料理室とかそういったものも入っている。本当の意味での集会室を分析するとそんなに大きな影響はない。地域にいろいろな声はあるが、利用じたいは変わっていない。

※地域区民センターの利用率の変化:
施設の利用率の平均を平成25年度と直近の28年4~6月で比較

井草地域区民センター 午前54.7%→40.3% 夜間31.7%→19.5%
西荻地域区民センター 午前59.1%→50.2% 夜間45.5%→30.2%
荻窪地域区民センター 午前60.4%→50.7% 夜間42.5%→32.1%
阿佐谷地域区民センター 午前84.4%→76.2% 夜間82.4%→72.9%
高円寺地域区民センター 午前61.7%→53.3% 夜間49.3%→39.5%
高井戸地域区民センター 午前62.5%→56.7% 夜間44.5%→37.4%
永福和泉地域区民センター 午前59.9%→52.2% 夜間46.3%→39.4%

*軒並み減少。午前では最大14.4ポイント、夜間では最大16.9ポイントの減少。
*ここには表示していませんが、今年たまたまではなく、次第に減少。
*同じくここには表示していませんが、午後の時間帯はもっと無残に減っているところもある。ただし、時間帯が2つに分けられ単純に比較できないため除外しました。

★ 区民会議室の廃止について

(松尾)施設再編整備計画によればすべて廃止するということだが、いまいくつ廃止されて、いくつ残っているか。今後の計画はどうか。

(堀川地域課長)全部で当初55室あったが、現在35室になっている。

(松尾)会議室の個所では、何か所から何か所になったか。代替施設についてはどう考えているか。

(堀川地域課長)全体で18あったうち廃止が8か所。いまのところほとんど他のものは複合的な利用をしている。代替施設は、いくつか挙げてみると、和田会議室は和田区民集会所、堀ノ内松の木会議室については梅里区民集会所など近隣の集会施設を代替としている。

(松尾)そういうのを代替施設と言わないのではないか。さっきも部屋数を答えていただいたが、部屋数でいっても20くらい減っているという話。代替施設といえば、それのかわりに新たにどこかに設置するということであって、既存の施設のちょっと遠いところを使ってくださいというのは代替施設とはならない。

(堀川地域課長)会議室は本来の目的は町会、自治会、育成委員会などにお使いいただくのが本来の目的。空いているところを一般の方にもご利用いただいているという施設。最終的にはなんらかの形に変えていく予定の施設と考えている。

★ 清沓中通会議室の廃止について

(松尾)清沓中通会議室についてうかがう。施設再編のなかでは今後どのように予定されているか。

(福原施設再編整備担当課長)清沓中通会議室については、今後保育園に転用していく。

(松尾)会議室としては廃止されるということで、町会の方々が非常に不安に思っておられるということをお聞きした。こちらは3つの町会が使用しており、ここがなくなると町会エリア内に公共施設がなくなる、高齢化も進んでいる町会の役員さんたちが、集会施設がどうしても必要とおっしゃっているとお聞きした。井口議長の地元でもあるということで、苦慮しておられるのではないかと思うが。

(福原施設再編整備担当課長)この間も地域課ともいっしょに町会と相談させていただいた。代替施設は科学館の跡地にできる特別養護老人ホームの地域交流スペースの活用もできないかということで相談さしあげている。

(松尾)保育園ということだが、どのような規模になるのか、認可なのか。

(福原施設再編整備担当課長)規模は、建物全体を改修して保育園にするということで、認可保育園をつくろうという計画。

(田部井子ども家庭担当部長)認可保育園の整備。定員60名。

(松尾)小規模な建物なので定員も少ない。近くで科学館の解体が進んでいる。いまも話があったが、特養などに加えて保育園もつくればいいという話が前から出ているが。

(福原施設再編整備担当課長)科学館の跡地については、特別養護老人ホームも一定規模必要なのでここにあわせて保育園を作るのは難しい。

(松尾)旧永福南小学校の跡地利用に関しても計画の修正がなされており、この科学館の件についても考え直す余地はあるのではないかと思うがいかがか。

(福原施設再編整備担当課長)この間も検討してきて今の結論に至った。

(松尾)地域の方から会議室を残していただきたいという要望が上がっているので再検討していただきたい。再編するにしても、たとえば地域コミュティ施設にして会議室と「ゆうキッズ」にして残すのはいかがか。

(福原施設再編整備担当課長)清沓中通については保育ということで考えている。

★ プレミアム商品券

(松尾)今年度プレミアム商品券はやらなかったわけだが、来年度はやっていただきたい。いつも商業者の先輩議員が質問されているが、あえて商業者とは違う立場から事業の再開を求めたいということで所見をうかがう。

(内藤産業振興センター所長)「なみすけ商品券」については休止中。来年度については、杉並区独自の商品券については考えていない。

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