松尾ゆり
わくわくの日々

向井公園の保育園建設/地域図書館の再編について

●2016-10-14

(2016年10月11日杉並区議会決算特別委員会4ブロックの質疑)

 この日は主に保育園転用される向井公園について質問しました。工事が間近に迫っていますが、保育課は工事車両の数も、また近日中に行われる隣接保育園・児童館それぞれの行事日程も把握しておらず、工事の当事者としての緊張感が全く感じられませんでした。公園を解体してしまえば仕事は終わったとでも思っているのか。下井草3~5丁目だけでも、区の敷地に保育園が3つ新設され、向井公園代替地の遊び場112番の工事も、また消防署の工事も同時期に重なります。公園・緑地の遊び場を奪われた上に、路上でも危険にさらされる子どもたち。あらためて区政が住民の安全を軽視していることに唖然とします。

★ 向井公園の工事

(松尾)直前の委員の質疑をうかがっていても、向井公園、東原公園の代替地が非常に不十分な状況だということを改めて痛感する。向井公園の保育園建設はいまどういう段階か。

(中村保育施設整備推進課長)建設工事の最終のつめを行っている。今週からバリケードをはってという状況。

(松尾)建設会社も決まり、運営事業者と近隣の方々で話し合いをしているということだが、いろいろ問題がある。公園が残ったという形にもかかわらず、公園が使えない状況が続いているのはどういうわけか。

(土肥野みどり公園課長)引き続き工事が入るということで安全確保のために閉鎖している状況。

(松尾)そもそもこの公園は南側の植栽が保存され、しかも南側は段差があるため車の乗り入れができない。西側からしか入れないというこの場所に、こういった形で保育園建設をすること自体、そもそも無理がある。もともと保育園用地として取得した隣接の遊び場112番に保育園を建てるよう、あらためて考え直す考えはないか。

(中村保育施設整備推進課長)来年の4月、待機児童を解消するためには、下井草保育園の隣地では規模が足りないので向井公園を活用して保育園を建設する。

★ 向井公園はスケープゴートか

(松尾)すでに(待機児童対策の)計画の中で何か所もキャンセルされている。なぜ公園だけがスケープゴートにされるのか大変疑問。次に、西側の公園からしか車の出入りができないということで、この工事のためにどれだけの台数がここから出入りすることになるのか。また、工事の期間は。

(田中区長)いま、松尾さんの発言で、いくつかキャンセルがあった、公園がスケープゴートなのかという話があった。これは考え方が全く間違っていると思う。民間の保育事業者の提案案件がキャンセルされることが非常に頻度が高くなってきている。その背景には待機児童対策にとりくむ全都的な状況があり、さまざまな面で民間の保育事業者が選定をする場所についての考え方がシビアになってきている。そういうなかで増えていく定員数を確実に確保していくためには区がきちっと用地確保を全体計画のなかでしっかりとやれるかということが大事になってきている。だからやむなく公園を転用せざるをえないという事態。その現状を理解したうえで質問いただきたい。まったく客観状況を取り違えたというか認識不足だ。

(中村保育施設整備推進課長)車両の搬入台数については事業者と最終調整している台数などが確定したら近隣にご案内して工事を行う。建設工事の期間は今月から来年の1月下旬ごろを想定している。

(松尾)台数については把握されていないということだが、住民のほうには示されている。保育課では把握しておられないのか。それから、区長が発言いただいたが、隣地に十分スペースが確保されているにもかかわらず公園が利用されるということには住民の納得は得られていないということを指摘する。

(中村保育施設整備推進課長)さまざまな車両が行くことになる。先週事業者から近隣の方々にご説明したと聞いている。本日にでも事業者に確認して適切に進めたい。

(松尾)少ないときでも5、6台、多いときで20台とかの車が出入りするわけで、1か所しかない出入り口で正面のお宅のご負担は相当なものだと思う。どのように配慮するか。

(中村保育施設整備推進課長)工事の騒音、交通に対して適切に対応するのは当然だが、警備員を適切な場所に配置して、安全を確保していきたい。

(松尾)祝日の休工、年末年始の休工の延長を要望されているが。

(中村保育施設整備推進課長)今後の工事の進捗状況にもよる。事業者とともに適切に対応して、区民に説明していきたい。

(松尾)周囲は住宅地なので、休工についてはぜひ注意していただきたい。住民の希望を入れていただきたい。

★ 公園の樹木への影響

(松尾)公園部分の残った樹木に対する影響が心配。見解は。

(土肥野みどり公園課長)公園部分の残った樹木については、一部枯れてきている部分があるので、それについては適切に除去した。樹木については、これまでどおり、事務所の維持管理の中で適切に対応していく。

(松尾)大量の車が出入りするということで、根が傷むとか枝が傷むという危険性がある。区として、公園の樹木の調査を行い、事前に行うべき対策は行っていただきたいが。

(土肥野みどり公園課長)工事車両の関係などあるので保育の部署と連携して樹木への配慮をしていきたい。

(松尾)南側の、保育園用地内の樹木については、土台とかの関係で影響は考えられないか。対策は考えているか。

(中村保育施設整備推進課長)樹木の保存については区民からの要望できちんと残せるように、工事は柔軟な対応をして樹木を残せる方向性で考えている。

(松尾)せっかく事業者も協力してくださり、樹木を残せるので、枯れるようなことのないよう対応をお願いする。

★ 近隣は工事ラッシュで危険

(松尾)次に、地域では遊び場112番の工事もある。消防署の工事も行われると聞いているが、それらの工事はいつごろか。

(土肥野みどり公園課長)消防署については把握していないが、遊び場112番については、補正予算で経費を計上し、整備と考えている。4月に間に合うように工事していきたい。

(松尾)さらに、この下井草では井草地域センターの前の保育園建設もすでに始まっている。北緑地事務所にも保育園が建つ。桃五小の学区域は2つの公園がなくなって避難場所がなくなったうえに、公共施設だけでこれだけの工事が同時に行われる危険性がある。子どもたちは遊びにいく場所がなくなったばかりか、道路を通行しているだけでも多数のトラック、作業車両の通行で、危険にさらされる。区側の4つの工事の車両通行だけでも区が責任をもって調整することはできないか。

(中村保育施設整備推進課長)その点については、庁舎内の関係部署、事業者と調整し、子どもたちや地域の方々の安全を確保していく。

(松尾)ぜひ、本当に安全だけはしっかりと確保してほしい。

★ 保育園、児童館のイベント

(松尾)向井公園隣接の保育園に対しては騒音などの配慮は。

(中村保育施設整備推進課長)下井草保育園については午睡の時間を配慮するなど、騒音について、保育園だけでなく地域のかたがたにきちんと配慮していく。

(松尾)午睡の時間をさけてほしいとう要望が出ているのでよろしく。保育園の運動会、児童館のおまつりの日程はご存知か。

(中村保育施設整備推進課長)運動会は10月中旬ごろかと思う。

(藤山児童青少年課長)児童館は日々いろいろなイベントがあるので、現地のほうでしっかり調整したい。

(松尾)保育園の運動会は今週の土曜日。児童館のおまつりは来週の土曜日。これは児童館の年間一番大きなイベント。土曜日は休工しないということになっているが、せめてこの2つのイベントの日だけは休んでもらえないか。

(中村保育施設整備推進課長)行事、イベントがきちんと行われるよう、事業者と検討していきたい。

(松尾)区の事業として行われる工事なので、迷惑をかける近隣の方々への対応を事業者にまかせるのではなくしっかりと責任をもっていただきたい。

★ 図書館のスリム化?

(松尾)柿木や宮前図書館のスリム化、コンパクト化が打ち出されている。現在の床面積はどのくらいか。また、複合施設になったら縮小されるのか。どうなるのか。

(岡本中央図書館次長)柿木図書館は1162.61平米、宮前図書館がのべ1974.02平米。まだ改築の検討段階だが、今後は必要なスペースを確認しながら、精査しながら検討していく。

(松尾)先ほども床面積を減らさないように基準をしっかり守っていただきたいという質問があった。しっかりやっていただきたい。複合化、スリム化を全館にわたってやっていくという方針は、地域館における大きな方針転換だと思う。図書館協議会を中心とした区民のしっかりした議論の上に、方針のゆくすえを定めていただきたい。

(森中央図書館長)区立施設再編整備計画のなかでは、施設の複合化、多機能化による効率化とあわせた区民サービスの向上を基本的な考えとしている。図書館の今後の改築にあたっても、これを基本としながらも、図書館の必要な機能を確保し、蔵書規模についても限られた所蔵スペースの課題があるので、方針に基づいて計画的な除籍を通じて、利用者目線で常に新鮮で適正な蔵書管理を行う、それが結果としての「学びの場」としての図書館の充実、さらには省スペース化にも寄与してくる。こうした取り組みを着実に進めることで老朽改築等の課題にも的確に対応できるものと考える。今後のとりくみに当たっては、図書館協議会等、十分ご意見をうかがいながら進めていきたい。

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